運用してなんぼ。

0からシステム(ソフトウェア/プログラム)を開発する部隊ではなくて、パッケージ製品を
顧客に適用して(少しカスタマイズしたり)、運用の支援(QAとか要望対応とかとか)する
部隊。ってかそういうのを主作業とする企業に所属。


XP周り?ってか、WEB系のサービス構築を主とする会社の開発者っていうのかな、その辺り
の界隈って(そこだけでなく弊社でも考える人達はいるだろうけど)、開発論ないしはシス
テムを構築・導入するところの方法論に焦点があがりますよね。見積でも人月でなくて
別のものとか。
アジャイルなものを否定する気はないが、なんでそれが実現できるのか自分の見ている
世界からはつかみ取れない、懐疑的。

1)プロセスやツールより人と人同士の相互作用を重視する。
2)包括的なドキュメントより動作するソフトウェアを重視する。
3)契約上の交渉よりも顧客との協調を重視する。
4)計画に従うことよりも変化に対応することを重視する。

開発畑じゃないからなんとも言えないのが自分の現状であるが、
1)については、現実はそうだろうなと思うが、標準化して私でない誰でもできる状態に
することを求められている。そのための、プロセスでありツールだからgoalはプロセス
重視になる。
2)については、動作するソフトウェアがただ顧客に納品されればいいのか?
ドキュメント重視はないけれど、素早く無駄なく作るってそういうことなの?
あなたがメンテし続けてくれるならそれでいい。それともそういうシステムとかプログラム
という成果物は売り切り型の商品なのかな。
3)については、協調により契約から外れることも許容ってことかなぁ。
何のための契約なのだろう。そういう変化を受け入れてくれる顧客ってものわかり良すぎない?
こんな要求でました、どうしてもやりたいみたいです、費用増えます、お金下さい、
はい支払います。
んなわけないっしょ。そんな緩い契約って契約なんだろうか。
予算ありきの公共業界もどうかと思っているが、無い袖は振れないことはわかるわけで。
金はない、機能は実現したい。そういうわがままなのが顧客と認識している私が少数派?
それとも、世間のプロジェクト管理者とか責任者はそんな状況でも費用交渉を勝ち取れる
敏腕な人なんでしょうか。
4)については、公共業界でなければ、納期ってそんなに重要じゃないとか?顧客の要件は
変化する、対応すべき、それは理解しますが、その変化(主にボリューム増となる案件ばかり
と考える)に伴う、期間延長とかを調整し顧客が飲んでくれるってすごいな、と。
国会や選挙対策で要件凍結としては厳しい時期でもお構いなしに要件が変わる公共業界では、
4/1に法施行という納期は絶対に変わらないので、システムは5月にならないと使えません
なんて調整はできないし、そうそう費用増も難しい。
変化ありきでもどこかで凍結しなきゃ、いつまで経ってもリリースはできないと思うわけで
ある。早い時期/工程で凍結しようという意識で作業を進めるのがウォーターフォールと思って
いるのでウォーターフォールを悪とはそれほど思わない。
工程化することはそれなりに意味があるもんだと思う。厳格にやるかは別だけどね。


ただ自社開発製品をそのままwebサービスとして使ってもらうなら別だけれど、受託で開発
するということは、開発後は基本顧客資産として顧客の運用があるということ。
だから、受託で開発することはその先の運用を見据えて行うべきことで、納品するまでの
スピードや品質確保ばかりに焦点が行くのって何か欠けてるように思える。
開発者が作ったものは完璧ですか?誰でも説明書でも読めば使えるものですか?
今日、これを作り終えたら、明日は、あれを開発だ!って感じですか?
開発論の先に運用が見えないのが、多分自分がすごくひっかかる点。
まったく思っていることを伝えられる形の文章にできないのがもどかしい。